■フランス軍 F-1フィールドジャケット をレビュー!【French Army F-1 Field Jacket】

フランス軍

こんにちは、虚空蔵です。

今日は、フランス軍のF-1フィールドジャケットをご紹介していきます。

フランス軍のミリタリージャケットと言えば、F-2ジャケットが超有名

こちらのF-1ジャケットは、F-2と非常に似ているものの、違う個性も持っている1着です。

むしろ、こちらの方が長い季節で着用できる便利さの上では、有利かもしれませんよ。

それでは、早速詳細を見ていきましょう!

■ フランス軍といえば、F-2ジャケットが有名だが・・・?

今日ご紹介する、フランス軍のF-1ジャケットは・・・

冒頭にもあったように、F-2ジャケットと近い特徴をもつ1着です。

外観を見て見ると、

「ぱっと見、F-2ジャケットと変わらない?」

と思いますよね。

フロントはボタン留め、腰に2つのポケット、エポレットがついており、胸のジッパーポケット。

ほとんど一緒なのか?

F-2ジャケット

いえ、実は、F-1ジャケットにしかない特徴もあり、とても使いやすいんです。

それでは詳細見ていきましょう。

■ うちの フランス軍 F-1ジャケット は・・・?

うちの フランス軍 F-1ジャケットは・・・

  • 1988年製造
  • サイズ:88C
  • SO.VI.CO.製造

という1着です。

【88C】なので、胸囲88cmの人向けで、着丈短めということですね。

【88C】は、

  • 肩幅:44㎝
  • 袖丈:58㎝
  • 身幅:50㎝
  • 着丈:70㎝

というサイズ感になります。

そもそも、F-1ジャケットは、フランス軍のM-64ジャケットの後継モデル

M-64ジャケットも、サテン300などと呼ばれ、丁寧な縫製や分厚く頑強なつくりで、非常に評価が高いアイテムです。

しかし、一方で、兵士からは、暑くて特に熱帯では使えない!という不満が出たそう。

確かに、M-64ジャケットを夏に着ろと言われたら、地獄のようだと思いますね。

そこで、開発された後継モデルが、このF-1ジャケットなんです。

ですので、M-64ジャケットから引き継がれてきた仕様もみられ、一方で生地感が大きく変更になりました。

とにかくヘリンボーン生地で、生地は薄くし、通気性がよくなったんですね。

しかし、その後、薄くしたがゆえに、今度は耐久性が低い、という不満があり、F-2ジャケットに繋がったとのこと。

そのためF-2の方が、生地は厚く、裾にはゴムが入ってフィットする、そしてF-1では省略されたガスフラップが復活するなど、丈夫なつくりに改まったのでした。

ということで、

  • M64:厚めの生地
  • F1:薄めの生地
  • F2:厚めの生地

という変遷をたどった、ということです。

名作に歴史ありですね。

■ F-1ジャケット のヘリンボーンの生地感が、使いやすさの秘密!

 F-1ジャケット のパーツは?

さて、詳細のパーツを見ていきましょう!

全体 フロント

フロントは、ぱっと見、「大人気のF-2ジャケットと、何が違うの?」という雰囲気。

一番の違いは、生地感でしょう。

F-2ジャケットが、分厚めのコットンサテン的生地であるのに対して、こちらのF-1は薄手のヘリンボーン生地が採用されています。

そのため、生地も”がっしり”している、というよりも、適度な重みでやわらかな雰囲気だと言えばいいでしょうか。

上の写真でも、袖のあたりの雰囲気は、軽めの生地の雰囲気をつかんでもらえるかもしれません。

各パーツの拡大写真を、よく見て頂くと、細かいヘリンボーン生地を確認いただくことができますので、後ほどご覧ください。

とはいえ、広めのヘリンボーンではなく、細いストライプが重なるタイプですので、ヘリンボーンが悪目立ちすることもありません。

遠目には、”フランス軍らしいオリーブ1色” のジャケットとしか見えないと思います。

襟元 オープンカラー

襟元は、1つ目の写真のように、首元まで閉めて、シャツのように着ることもできますし、

こちらの写真のように、オープンカラーとして着用することも可能です。

私の1着は襟の立ち具合が良いので、襟の下半分部分が少し立ち気味に着用する形になりやすいです。

このあたりもF-2にはない特徴ですね。

襟元 シャツタイプ

襟元まで閉めると、ストレートなシャツタイプに見せることも可能。

F-2ジャケットの内側についている、ガスフラップはついていません

あのガスフラップが邪魔になる、という方もいるようで、古着のF-2ジャケットではフラップ部分をカットしてしまっている個体もあるくらいなので、実は、最初からついていないF-1の方が使いやすいのかもしれませんね。

M-64ジャケットについていた、チンストラップはついていません

胸のポケット

胸のポケットはジッパー留め。

F-2ジャケットと同様、上にあげて閉めるタイプ

上にあげた時に閉まるので、中に入れたものがこぼれる心配も少ないです。

(M-64ジャケットは、下に降ろして閉めるタイプなので、ピッタリ閉めておかないと、ポケット下部から細かいものが落ちることがある。)

意外とこのポケットは便利。

私は大きな財布を持たない派(マネークリップ+小銭入れ)なので、この胸のポケットにお札をポイっと入れてたり、ポケットWifiを入れてみたりしています。

ジッパーの仕様なども、F-2と同じだと思われます。

右胸の部分にはベルクロが装備されていますね。

フロント

フロントは比翼仕立てとなっています。

ジッパー留めではなく、ボタン留めのスタイルです。

その上で、比翼でボタンが見えないように隠されているので、ミリタリーではあるものの、ラフさが抑えられているように見せることができますね。

胸の中心には、部隊章などを装着できる、フランス軍のアイテムの特徴であるベルクロパッチが装備されています。

腰元のポケット

腰元フロント部分には、フラップ付きのポケットが左右についています。

こちらはF-2と同様の仕様。

腰ポケットがついていないタイプもあります。

ポケットなしバージョンは、ジャケット着用した際、ベルトで締め込むときにこのポケットが邪魔になるという兵士からの要望があったらしく、その要望に応え、ポケットをなくしたタイプも製造されたとのこと。1994年頃以降は、ポケットなしのタイプに切り替わったはずです。

私は、街着として着用するのであれば、腰ポケットが付いたタイプの方が好み。

なにより、ポケットがついていた方がバランスが良い気がします。

(個人的には、手ぶらの可能性が高まるのが、楽、です。)

ポケットは手のひらがすっぽり入るくらいの大きさ。

マチもあるので、ある程度のものは収容できると思います。

腰ポケットは、フラップ付きで、中に入れたものが飛び出ることもありません。

フラップは、フランス軍の特徴あるスナップボタンが起用されています。

(M-64ジャケットでは、ここはボタン留めでしたね。進化してます。)

このボタン、本当に特徴的。

オリーブグリーンの、滑り止めの凸凹が着いたスナップボタン、なんだかヒキガエルみたいな・・・。

デッドストックの品だったりすると、スナップボタンが錆びていて、開閉が難しくなっている個体もありますね。そんな時はちょっとだけ油をさしてあげると、意外にスムーズになったりしますよ。生地を傷める可能性があるので、オイルの直接噴射はNGで!

腰ポケット フラップ開けたところ

腰のポケットのフラップを開けたところ。

フラップを開けると、スナップボタンがこのようなスタイルになっています。

この写真だと、ヘリンボーン生地が良く確認頂けますね。

このくらい細かいラインになっていますので、主張も少なめで、非常に上品です。

袖口のスナップボタン

袖元も同じスナップボタンです。

ボタンは2つついていて、緩め・きつめの選択ができます。

地味に便利。

スナップボタンを留めなければ、袖元はがばっと開きますので、腕まくりしやすくなっています。

フロント ボタン留め(比翼)

フロントはボタン留めで、比翼で隠すスタイル。

比翼のつくりも丁寧で、一つ一つのボタンをこのように個別に隠すようになっています。

一つ一つのボタンがブロックに入っているスタイルですが、特に閉めにくさなどは感じません。

ミリタリーでも、比翼のパーツがここまで丁寧なつくりなアイテムは、数が少ないように思います。

そのあたりは、フランス軍のアイテムがファッションとしても使いやすいポイントだと思います。

こちらの写真も、ヘリンボーン生地が良く分かります。

バックスタイル

バックスタイル。

F-2との大きな差は、生地感とこの点かもしれません。

ウエスト部分にドローコードが入っており、ウエストの絞り込みが可能な仕様となっています。

このパーツが、思った以上にイメージを変えてくれるんです。

短尺のジャケットなので、ウエストのドローコードを絞り込むと、本来のウエスト位置より少し高いポジションで絞り込まれます。

これがウエストの位置を高く勘違いさせてくれる、そんな付随的な効果もありますね。

 F-1ジャケット の着用感は?

それでは、着用してみましょう!

ベース、身長178cm・体重72Kgに対して、【88C】着用です。

羽織ってみると、こんな感じ(*^-^*)・・・

【88C】 → 178cm・72Kg

1着目は、ベーシックにシャツ・黒パンツと合わせて。

薄手の生地なので、春・秋の時期にもさっと羽織る用途としても使いやすいです。

シンプルな装いも、F-1ジャケット1枚あるだけで、ラフさを加えることができます。

温度調整にも便利。

ちょっとお恥ずかしいのですが、ウエストのドローコードの高さをチェックしてみてください。

本来のウエスト部分(=ベルト上あたり)と比較すると、10cmほどドローコードの部分が高いのが見て取れると思います。

夏の長袖スタイル

次は、

夏場の短パン+長袖スタイル。

これ、やれればいいのはわかっていても、実際着用すると(特にミリタリーの上着では)”暑い”ですよね?

「暑い時期に、そんなことできるかよ!?」って怒りのお声が聞こえてきそうです。

そこで、このF-1ジャケット。

薄手の生地なので、腕まくりしてあげれば通気性も悪くない。

ヘリンボーン生地が、結構湿気も抜いてくれます。

これを仮に、F-2ジャケットでやろうとすると、温度的にもちょっと無理かなぁ。

体感する暑さのレベルが2段階くらい上がる気がします。

後は、襟の汗シミは要覚悟ですので、ビンテージものと考えると、洗濯回数が増えるのがどうなのか・・・。

ここは皆さんのミリタリー愛が、試されるところかもしれません!

秋コーデ (イギリス軍 バラックパンツと合わせて)

次は、秋のコーデ。

イギリス軍のバラックパンツ(No2ドレスパンツ)と合わせてみました。

このドレスパンツ、丈がくるぶし仕様になっているので、少し落としめに着用しています。

1着目と比較すると、さらに実ウエストと、ドローコードの位置が離れているのがわかりますよね。

特に私のは【88C】で着丈が短めなので、余計に離れています。

ということで、ドローコードで偽ウエストを作ってあげると、ぱっと見、ウエストの位置がすごく高いところにあるように見えるんです。

女子のジャケットと同じ理屈ですよね。

地味なんだけど、このF-1ジャケットのステキな特長だと思っています。

そして、ヘリンボーンの生地感。この写真位の時期が一番着用して心地いい時期ですね。

これより寒くなってくると、インナー使いとしての活用かな。

首元も、レギュラーカラーのようにも見せられますので、インナー使いの際も使いやすいですよ。

こんな風に、軽い着心地と生地感のおかげで、かなり長い季節、着用することが可能な一着です!

■ まとめ (フランス軍 F-1ジャケット)

ということで、今回は フランス軍のF-1ジャケット をご紹介してきました。

F-2ジャケットと比較して、古着屋さんで見かけるチャンスは少ないと思いますが、

見つけたらチャンス、一度羽織ってみてください。

ヘリンボーン生地の軽やかさと、ドローコードの地味な働き試着の時にはちょっとだけ絞ってみてくださいね!)のおかげで、

F-1ジャケットの、ふわっとした着用感に魅了されるかも!?

気になる方はぜひぜひ

探してみてくださいね。

それでは、また!

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