こんにちは、虚空蔵です。
一見、地味に見えますが、流通しているアイテム数も多く、
意外に、みなさんに人気のあるベルギー軍のアイテムですが、
今日はその中でも非常にデイリーウェアとして使いやすい、ベルギー軍 ファティーグパンツをご紹介していきたいと思います。
こちらは、春・秋などにぴったりのカーゴパンツ。
いまの季節にはもってこいではないでしょうか?
ミリタリーパンツの中では、細目のスタイルで、キレイ目の上衣ともスタイリングしやすいパンツです。
一方で、太ももにカーゴポケットもついているので、ワークテイストのワイルドさもあるという、非常にバランスの取れた一本です。
それでは、早速詳しく見ていきましょう!
■ 非常にソフトな生地感と、細目で合わせやすい、日常使いにベストなカーゴパンツ!
ベルギー軍は、大国ではないにも関わらず、意外にも皆さんミリタリーウェアをコレクションされている方が多い、不思議な立ち位置の国ですよね。
実は今回ご紹介する、ベルギー軍 ファティーグパンツもワークパンツテイストで、非常に使いやすい1着なんですよ。
コットン地のカーゴパンツなんですが、
ボタンや、カーゴポケットの仕様が非常にシンプルなため、
軍パンの中では、スマートにはける、珍しいミリタリーパンツなんですね!
ですので、普通の街着にも取り入れやすく、様々なファッションと合わせることができると思います。
シンプルゆえ、「それだったら、ユニクロでもいいんじゃ?」という声も聞こえてきそうですが、いやいや、コットン生地がクタっとなり始めた表情などは、新品には出せない味がありますので、このファティーグパンツにしかない魅力をしっかりと感じて頂けるのではないでしょうか?
加えて、ユーズドの軍モノには1着1着に歴史がありますからね。
後述しますが、こちらのベルギー軍 ファティーグパンツも、すでに35年の歴史があるようですよ。
このパンツが重ねてきた歴史をたどる、そんな魅力もありますよね。
■ うちのベルギー軍 ファティーグパンツ は・・・
さてさて、そんな毎日使うのに差支えのない(どころか、非常に使いやすい)、ベルギー軍 ファティーグパンツ ですが。
うちにある ベルギー軍 ファティーグパンツは・・・
- 1984年製
- サイズ:50L
- BEGETEX製
という子です。
パンツ中の腰部分に、タグが付いていまして、表にサイズ、裏に製造会社と製造年が記載されているタグとなります。
まずはサイズの【50L】ですが、
ウエストが50サイズ
Lは長め ということだと思われます。
ヨーロッパ圏のサイズ表記は、同じ数値でも国によって全然違いますので、大変判別が難しいのです。ベルギーは隣国が、フランス・ドイツ・オランダと国境を接していまして、言語的にはフランス語とオランダ語の影響が大きいといわれています。
サイズの話に戻りますと、現代でウエスト50は
フランスだと XLサイズ程度
ドイツだと M~Lサイズ程度
イタリアだと Lサイズ程度
逆に私のサイズから考えると、ウエスト82㎝程度ですので、このパンツのサイズ表記はドイツ・オランダ的表記ということではないかと想定します。
また、L については、もともとロングタイプだったと思われますので、股下は80㎝以上あったのでは?と想像できるのですが、私がもっているこちらのパンツは、購入当初から丈詰めされていたので、私の足でもなんとか合わせることができております!(笑)
しかし、皆さんもご経験があるかと思いますが、長めのパンツを結構丈詰めした場合、太もも部分とふくらはぎ部分でパンツの幅が違ったりすることから、なんだか不格好になってしまうこと、ありません?
でも、こちらのベルギー軍 ファティーグパンツは、意外とそんな心配がなかったので、ラックにかかっていてラベルを見た時には、「Lの丈詰めか、短足にみえるかもなぁ・・・」と思いながら、一応試着してみたのですが、意外や意外、「あれ?悪くないかも?」ということで、連れて帰ることになったのでした。
つまりは、もともとのシルエットが全体的に細身で、急なテーパードがかかっているようなスタイルではないので、裾を切っても不格好にならずに落ち着いている、ということなんだろうと予想しています。
ベルギー軍 ファティーグパンツ、【50L】(裾:丈詰め) ですと、サイズはこんな感じですよ。
- ウエスト:82㎝
- 総丈:100㎝
- 腿幅:33㎝
- 股上:26㎝
- 裾幅:21㎝
腿幅が、ミリタリーパンツにしては、それほどの太さでないことがご確認いただけるかと思います。
これがデイリーウェアとして使いやすい、大きなポイントなんですよね!
ベルギー軍のアイテムだと、ABLと記載されたものが多いと思いますが、こちらのパンツにはABLタグはついていませんでした。
同形のパンツで、製造年と共にABLロゴが入ったタグが付いているものを、Web上で見ることもありますので、これについては、軍モノによくある仕様違いだと思われます。
ABL表記については、ベルギー軍 ファティーグジャケットの記事で書きましたので、興味ある方はこちらもご覧ください!
■ ベルギー軍 ファティーグパンツ は、街着としてもコーディネートしやすい1本!
ベルギー軍 ファティーグパンツ のパーツは?
さて、パーツを見ていきましょう!
まずは、正面から。
こちらのベルギー軍ファティーグパンツの特徴でもある、非常にシンプルな外観が確認いただけるかと思います。
無駄なパーツが無いことから、悪目立ちすることがなく、どんな上着とも合わせやすいオリーブパンツだといえるのではないでしょうか?
後述しますが、ウエスト部分のボタンは内側留めになっており、ここの点もさらにシンプルさを際立たせることになっています。
タックは入っておらず、ノータックのスタイル。
こちらも、シンプルですね。
フランス軍のF-2カーゴパンツでも、豆知識として書きましたが、こちらのパンツもクリースをつけた方がより細身に見せられると感じています。
アイロンまであてると、少しやりすぎ感もあるので、私個人的には、クリースが付くような畳み方(スラックスの畳み方ですね)で十分かな。
逆に太さ・ワイルドさを表現したいのであれば、あえてクリースはつけずに(ジーンズの畳み方で)収納すれば、太めのシルエットに見せることもできるかと。
その際は、アメリカ軍のファティーグパンツのイメージに近くなるかもしれませんね。
ウェスト小さめのサイズがもしあれば、女子がはいてもきれいに魅せられるのではないかな。
上着に白を配色したりすれば、キレイ目×ラフが非常に表現しやすいと思います。
さて、唯一目立つパーツなのが、こちらの左ももについたカーゴポケット。
ミリタリーらしさを担保するパーツとなります。
パッチポケットのように、外側から叩きつけた形式のカーゴポケットのスタイルです。
とはいえ、こちらもポケットの厚み=マチがありません。
そのため、無駄なふくらみが発生しませんので、「サイドにポケット付いてます!ぼわっ」的な自己主張は全くなく、こちらもシンプルに見える一つのポイントとなっていますね。
次は、前ポケットです。
スラックスによくある、斜め型のポケットとなっています。
こちらも、皆さんよく使っている形態ですので、使うのに何も問題ありませんよね。
手の出し入れも、非常にスムーズです。
写真ご覧いただくと、ミリタリーパンツらしく、ポケット端の部分の補強は、大変頑丈に縫い込まれていますので、ポケットが裂ける可能性は非常に低いと想定されます。
ポケット入り口の布地が傷む方が、先でしょうね。
次は、背面に移りましょう。
バックポケットも、右のお尻に一つだけ。
こちらも、叩きつけのポケットスタイルですが、フラップがあることで少しだけ上品に見えますね。
ということで、このパンツのポケット数は、前左右+後右+カーゴ左の4ポケットとなります。
バックポケットについては、小さなポイントですが、フラップのボタン部分の金色が、意外といい仕事しているのではないかと感じています。
ということで、バックポケットをアップで見てみます。
先ほど記載の通り、ポケットのボタン部分は金色。
意外と、ミリタリーウェア、特にパンツで”ゴールド”が使われているものって、なかなかありませんよね?
私は、ピンとくるものが思いつかないです。
ファティーグパンツということで、作業用のパンツという位置づけだと思われますので、つまり最前線で使用するアイテムではないでしょうから、隠蔽性を求められるわけではなかった、ということなのでしょうか?
いずれにしても、これが幸いして、小さいながらもこのパーツは、このパンツにおいていいバランス(ワイルドさの対局としての)を保ってくれていると思います。
ちょっと外観からは想像できにくいのでは?
先ほどの金色ボタンの内側は、このようなスナップボタン形式になっています。
結構、ごつめの、いわゆるミリタリーによくあるスナップボタン、といえるでしょう。
オランダ軍のファティーグシャツで使われていたスナップボタンと、閉める感覚もかなり近いものでした。
外見はゴールドで華奢な雰囲気ですが、中身はさすがにミリタリーパーツ。
ちょっとした、ロマンを感じます。(私だけ?)
生地について、タグなどでの記載はありませんが、コットン100%だと思われます。
密度の高いコットン生地、厚みや感触ともに、手に触れた感覚的にはアメリカ軍のOG107の生地感を、もう少しだけ薄くしたような雰囲気です。
厚すぎず・薄すぎず。
使えば使うほど、味が出そうな生地感です。
洗濯を重ねると、表面(特に、凸凹の凸部分が)が色が抜けてきて、叩き切れてくる雰囲気も似ていますね。
ウエスト部分の内側です。
お尻側のベルトループ裏に、サイズタグが付いています。
フロントのボタンに関しては、ウエスト内側についていて、閉めた際には内側(おへそ側)にボタンが露出する形になります。
日本のパンツだと、あまりこの仕様に出会うことは少ないですね。
使い慣れないので、ちょっとだけ違和感を感じるかもしれません。
という訳で、ウエストを締めた時には、ボタンが外側からは見えません。
ベルギー軍のこの仕様、イギリス軍のダブルホックの仕様など、外側に留め具を見せない仕様については、引っ掛かりをなくすためなど、色々理由があるようです。
街着として使う分には、こちらの仕様もまた、シンプルさを際立たせる一つのポイントになっていると感じます。
ジッパーパーツは、世界のYKKです。
これで壊れる心配も少ない!
長く使えることを担保されているようなものですね!
ベルギー軍 ファティーグパンツ のサイズ感は?
それでは、着用してみましょう!
ベース、身長178cm・72Kgに対して、【50L(裾丈詰め)】 着用です。
穿いてみると、こんな感じ( ^ω^)・・・
1着目は、半袖黒シャツにベルギー軍ファティーグパンツを合わせてみました。
足元は、革靴。
USNAVYのサービスシューズです。
サイズは、178cm・72Kgに【50L】です。
ウエスト・ヒップ周りもジャストフィットです。
レギュラージーンズの少し細め、くらいのシルエット感ですね。
装飾が少ないことと相まって、非常にシンプルなので、上にどんなシャツがきても受け止められます。
非常に合わせやすいパンツです。
こちらは、リネンのシャツと合わせて。
コットン地なので、生地自体が涼しい訳ではありませんが、
汗をかいても、不快感を感じることは少ないのではないでしょうか?
張り付くような感触はありません。
オリーブ色のパンツは、青シャツとの相性が特に良い気がします。
夏は涼し気ですしね。
最後は、シンプルに白Tシャツと。
いかがでしょうか?
シンプル×シンプルですので、この上に癖のあるジャケットを持ってきても、問題なくコーディネートしやすいのでは?
もちろん、ネイビーのジャケットなどを合わせていけば、(緩めのルールの会社でしたら)オフィスカジュアルのスタイルにも適応できると思います。
コーディネートのベースとしての組み合わせとしても、シンプルな白Tとの相性もかなり良いです。
■ まとめ (ベルギー軍 ファティーグパンツについて)
ということで、今回は ベルギー軍 ファティーグパンツ をご紹介しました。
非常にシンプル、細身で嫌味のないシルエット、一方で味のあるコットン地とカーゴポケットでミリタリーの雰囲気もしっかり担保された、デイリーに使いやすい万能なミリタリーパンツです。
白Tシャツにも、ネイビージャケットとの組み合わせでも、どんなコーディネートにも合わせやすい一本です。
サイズがあれば、女子が着ても、上手に使えそうなミリタリーパンツですね。
ただ、残念なのは、中古市場で見かけることがかなり少ないこと。
ちなみに、私個人的には、古着屋さんでもまだこの1本以来、出会えたことがありません。
もし、出会いがあれば、このパンツに関しては一期一会のチャンスですよ!
ぜひ手に入れてみてくださいね。
それでは、また!
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